学びの中で新しい興味が花開く卒業後も環境に関わる仕事を

齋藤 優希奈さん

農食環境学群 環境共生学類
環境植物学研究室 4年

齋藤 優希奈さん
北海道札幌市

 子供のころよく森などに遊びに行っていたことと、祖母の家に犬と猫が合わせて7匹いて、よく触れ合っていたのがきっかけで自然や動物が好きになりました。高校に指定校推薦枠があったのと、座学だけではなくフィールドワークが盛んに行われている部分に魅力を感じ本学に入学しました。パンフレットを見て「牛が迎えてくれる大学なんだ…!」とワクワクしたことを今でも覚えています。
 私は本学で学ぶうちに外来種問題に興味が湧き、植物の外来種について取り組める研究室に進みました。卒論のテーマは「北海道内におけるコウリンタンポポとハイコウリンタンポポの遺伝構造」です。外来種の植物が、どういった過程を経て分布地を増やしているかなどが分かればと思っています。タンポポは風に運ばれて分布地が増えると思われがちですが、牧草に混ざったものがトラックで輸送されるなど、自然現象だけではなくさまざまな要因で広がります。またタンポポは遺伝子的に同じである、俗にいうクローンで増えるといわれています。しかしまだ研究段階ですが、私が道内16カ所で調査を行った結果、コウリンタンポポ、ハイコウリンタンポポそれぞれ複数のクローン型が各地で確認され、クローン型が多様であり、生育環境も類似していたことから今後も時間の経過とともに似た環境で複数のクローン型が分布拡大を広げていくと予想される結果となりました。
 大学生活ではアカペラサークルで副部長を経験しました。50人近くの人数をまとめるのは大変でしたが、良い経験になったと思っています。高校生の時も吹奏楽部に入っていたのですが、あらためて私は音楽が好きだなと思いました。
 卒業後は建設コンサルタント会社へ就職する予定です。川の防波堤や橋の建設・管理を行う仕事で、直接環境の保全などに関わるような職種ではありませんが、橋などの交通網を整備する際など、人と自然との共生問題は切り離せないものです。例えば熊が市街地や住宅街に現れ度々ニュースになっていますが、ではなぜ熊は山や森から出てきてしまうのか。その原因に人間は関係していないのか。そういった意味で少しでも環境に影響が出ないように、本学で学んだことを建設の仕事に生かせたらと考えています。
齋藤 優希奈
齋藤 優希奈
齋藤 優希奈
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