作物と畜産について学び農業技術者の道へ

塩川 蓮さん

農食環境学群 循環農学類
農場生態学研究室 4年

塩川 蓮さん
長野県

 私は長野県の農業高校で酪農を学び、大学ではより深く畜産について学びたいと思い、広い牧草地や牛舎がすぐそばにある本学の環境に心惹かれて入学を決めました。私の中で将来の道筋が見えてきたのが1年次の夏休みに帰省した時のことでした。米や野菜を生産している祖父母やリンゴを生産している親類の下を訪ね、地元の良さを再確認すると共に、今まで以上に農学にも興味を抱く契機になりました。そして畜産にも作物にも精通した広い視野を持った人間になりたいと、専門教育では農学コースを選択。作物栽培に幅広い知識を持つ園田先生の研究室に入りました。
 研究室では、学内のハウスでアスパラガスの生育状況や収穫したアスパラガスの研究を実施。また、実際にアスパラガスを生産している生産者の下で調査を行い、生産現場の課題やスマート農業を活用した生産技術について学び、その経験を経てどのように研究を進めればよいのかのノウハウを身に付けることができました。また、サークル活動では学生だけで肉牛の飼育管理を行う「肉牛研究会」と、本学のプライベートワインの原材料の一部であるブドウ栽培を行うワインサークル「ROWP」に参加。どちらも学類や研究室だけでなく学びの扉はたくさんある本学の特徴を実現しているサークルです。いろいろな目的や夢を持つ友人とのつながりもでき、とても刺激を受けました。
 卒論のテーマは「次世代のアスパラガス生産を担う良質多収品種の開発」です。私は高温障害に耐性を有するアスパラガスの新品種開発を目標に、学内で交配したアスパラガスの収量や性質を調査しました。学内のビニールハウスを一棟使用して実施したのですが、新品種の開発ということもあり、調査項目や試験規模も大きく苦労の連続でした。中でも夏場は温室が高温になるため、収穫調査では多くの友人の協力も得て論文を書き上げました。
 卒業後は地元長野県庁の農業職として就職が決まり、本学で学んだ知識と経験を生かして長野県の農業を発展させると共に、全国の農業に貢献できるような技術者を目指したいと思います。
塩川 蓮
塩川 蓮
塩川 蓮