苦手な勉強が面白くなり、研究職へ
農食環境学群 循環農学類
家畜繁殖学研究室 4年
山岡 佳代さん
北海道標茶町/釧路北陽高校出身
私の母は動物看護師です。高校生の時、勤め先の動物病院によく遊びに行き、そこの獣医さん(本学出身の女性)によく話を聞きました。クールでかっこいいなあ、私も動物が好きだからなりたいけど、獣医学部は難しい...。その獣医さんが家畜人工授精師というものがあると教えてくれたので、本学に入学。その目的のためなら堂地先生の研究室がいいと知り、3年次に所属しました。ここには家畜人工授精師を目指す人のほか酪農家の後継者などがおり、みんな熱心に自分の将来に向かっています。非農家出身の私には、さまざまな知識と経験を身に付けられた場所であり、家畜人工授精師の試験にも無事合格しました。
サークルには入っていませんが、雑貨店で接客のアルバイトをし、ゼミ活動の一環として学内の肉牛農場で牛の世話もしています。時間がいくらあっても足りないほど忙しいので、自己管理能力も高まったと思います。卒論のテーマは、ある企業との共同研究による分娩を予測する装置の研究です。妊娠している牛に装置(3軸センサー)を付けてデータを取り、それを分析して、いつ出産するかを予測するのですが、牛の個体差が大きく、苦労の連続です。
2年次の授業でホルモンに興味を持ち、その勉強を専門的に続けてきました。もともと勉強には苦手意識がありましたが、好きになると熱中して打ち込めるようになりました。本学の先生方はオープンなので、私はほかに動物生殖工学研究室と家畜生産改良学研究室の2つの研究室に出入りして、研究することができました。家畜人工授精師の資格を取りましたが、「研究職の道もある」という先生のアドバイスに従って就職活動をした結果、就職先は北海道立総合研究機構(道総研)の研究員に決定。卒業後は豚か牛の研究をすることになります。漠然と動物や酪農に携わりたいと思っていても、在学中になりたいものがきっと見つかる。それが本学の魅力です。