地域住民の健康意識を高める行政栄養士という存在

宮武 希衣さん

食と健康学類 管理栄養士コース
2018年3月卒業

北海道保健福祉部 健康安全局地域保健課
宮武 希衣さん

私は中学・高校と所属していたバスケ部での活動を通して、スポーツと栄養は密接な関係で、食べ物によってパフォーマンスにも影響することを身をもって知りました。このことをもっと多くの人に知ってもらいたい、もっと栄養について知りたいという想いから、管理栄養士を目指すようになりました。

現在、私は道庁で行政栄養士として働いています。仕事内容は、地域社会の健康増進に関わるもの全般です。地域の健康増進に向けたイベントやキャンペーンの企画・運営をはじめ、食品表示(栄養成分表示)に関しての助言や啓発活動、管理栄養士養成校の臨地実習の受け入れ調整、調理師養成施設の実地指導など多岐にわたります。

食事を通じて健康で笑顔になれる喜びを発信する取り組みには、大学生活での「酪農アスリートめしプロジェクト(RAMプロ)」の取り組みや、料理レシピコンクールで審査員特別賞を受賞した「筋肉焼売」を冬季アジア札幌大会の選手宿舎で提供した経験も生かされていると感じます。

私が仕事を選ぶ際の軸としていたのは、いつまでも健康でいられるような環境や知識の提供ができる業務内容か、という部分でした。大学4年時の保健所での臨地実習が、行政栄養士という仕事の役割と責任の大きさを知る機会となりました。市町村の栄養士さんや、地元に根ざした食に関するボランティアの方々と一緒に、住民の健康を支えるために取り組んでいた姿が印象的で、保健所での仕事に魅力を感じました。

健康や栄養に関する情報を提供することで、地域住民の健康意識を高める役割を果たせることに、この仕事のやりがいを感じています。これからも分かりやすく、興味を引くコンテンツを提供できるように工夫を凝らして、行政としての取り組みを推進していきます。今後、北海道庁の出先機関である保健所に異動となった時には、地域の実情を肌で感じ、課題や特徴を捉えたうえで事業を行い、中核を担える人材としてより広範な影響を持つ仕事に挑戦したいです。
宮武 希衣